NPO法人 くくのち

里山の豊かな自然を活用した地域づくり

くくのちを知る


立ち上げの経緯

放っておけば農地も竹林も荒廃するまま、
豊かな自然と暮らしを再生させるために

ある測量会社の社員たちが、仕事を通して北陸各地の豊かな自然に触れる一方で、荒廃した林野・水源・農地を目の当たりにしたことがきっかけでした。
「このままでいいのだろうか」と疑問を持つうちに、金沢市内からほど近い里山である金沢市東原町の地域の方々と出会い、交流する中で、耕作放棄地・荒廃竹林・担い手不足といったさまざまな不安を聞くことに。
日ごろ自分たちが疑問に思っていたことが中山間地域の住人の悩みでもあることがわかり、力になれればと一歩を踏み出しました。

平成19年4月、里山保全活動を目的に任意団体を設立し、平成22年3月には「特定非営利活動法人(NPO法人)くくのち」を設立。当初は、「竹林や農地が荒廃するままでいいのか」「自分達が力を貸すことで農地が回復できれば」という思いから、地域住民とともに土地を整備することが活動の主眼でした。

しかし、農地の復旧を進めながら、その農地をだれがどう維持していくのか、竹林整備を行う際に排出する多くの廃材を資源として活用できないか、という模索も始まりました。
試行錯誤で取り組みながら、地域住民の協力はもとより、企業や行政、大学機関との出会いがあり、連携・協力のもと活動を進めています。


活動の背景と目的

くくのちが活動の拠点としている石川県金沢市東原地区は、富山県境近くの中山間地で、人口減少(過去20年で4割減少)・超高齢化という局面を迎えて地域の活力が急速に失われています。
また、社会生活の変化に伴うエネルギー革命、過疎化や深刻な担い手不足によって里山が放棄・荒廃しています。さらに住民は、当地において10年~15年後には、現在の2/3の人口になる現状を食い止めるためにも定住者を求めています。そこで、くくのちは、里山を保全していくためにも地域の活力を図るため、地域と連携した取り組みを行っています。


名前の由来

ククノチ(久久能智)とは、木の神様の名前です。

日本をつくり、また日本にまつわる神様を産み出したいざなぎ、いざなみ。
ククノチも、いざなぎといざなみの間に産まれた神様で、日本書紀によれば、山と川、海の次に産まれた木の神様とあります。
私たちの活動の拠点であり、原点である金沢市東原町には、双頭の大蛇が司る樹齢約700年の大杉があります。
5人でやっと幹を囲めるほどの大木からにじみ出る、えも言われぬ安らぎ。どこか神秘的な存在感・・・。
その大きな力にあやかり、私たちは「くくのち」の名を借りて、活動することにしました。


ロゴについて

遊び心を感じさせ、活動の楽しさを伝える。

くくのちのフィールドである豊かな自然環境に囲まれ、沢山の人々が集まり活動する様子を表現しました。1文字目の「く」は人々(顔)が集うイメージを、2文字目の「く」は川の流れ・清らかな水をあらわしています。3文字目の「の」は樹齢の長い樹になぞらえ、くくのちがその活動を長く続ける事を誓っています。

最後の「ち」の文字は、雑木林に生える多様な樹種のなかでもひときわ力強い存在感を持つクヌギ、その分厚くゴツゴツと縦に深く割れた樹皮を表現する事でこれからの活動の力強さを。そこに杉の枝を添える事により、くくのちを支えてくれる沢山の人々への感謝の気持ちを表現しています。

ロゴマークには「くくのちがプロデュースしたもの」という「認定」の思いを込めて、スタンプ風にしました。一見したときには思わず「なんと読むのだろう?」と好奇心をかき立てる面白さがあり、その経緯で"くくのち"の名前を覚えていただき、知名度につなげていきたいという目的で作りました。